S撚り?Z撚り?

糸を紡ぐ時、かせの糸を玉巻きにする時、フリンジを作る時、どちらに回したらいいの?

何となくわかっているようなわかっていないような。

まあ、いつも通りでいいか-って感じではないでしょうか?

手紡ぎ・手織り・羊毛のラ・メール
毎日キモノ生活の伊藤実代子です。

そんな疑問にお答えしようと思います。

まずは、、、

<糸の撚り方向について>

「S撚り」と「Z撚り」という言葉があります。

糸をよーく見てください。

どちら方向に撚られているか・・・

斜めのスジが

●左側のようになっていれば「Z撚り」

(糸を反時計回りにねじるとS撚りの糸ができます。)

●右側のようになっていれば「S撚り」

(糸を時計回りにねじるとS撚りの糸ができます。)

指先で糸をねじってみてください

ホームスパンのように、手紡ぎ/手織りをする場合は、 基本、S撚りの糸を使います。
(シンプルな布の場合)

なぜかと言えば、糸をかせあげする時、木枠に巻く時、整経する時・・・ 全て時計回りに巻きます。
反対回しにすると、糸の撚りがほどけてきてしまいます。
なので、時計回り-S撚りの糸を使います。

編み物の場合は、 棒針り編み(アメリカ式/フランス式)、かぎ針編み等・・・ 針に糸をかける方向によって S撚りの糸がいいかZ撚りの糸がいいか違ってきます。
編んでるうちに糸の撚りがだんだん解けてくる・・・なんて経験はないでしょうか?

さて、紡毛機を使って手紡ぎする方法ですが、

大きな車輪とフライヤーをつなぐ紐を1重の輪の状態で掛けている(=紐を8の字にしない)場合、S撚りの糸を紡ぐ時は、車輪を反時計回りに回します。
そうすると糸は時計回りの方向に撚られるのでS撚りになります。
(ここ、ややこしいですよね。)

Z撚りの糸を作る場合は逆になりますね。

撚り合わせる時やフリンジを作る時のお話はまた次回。

続きをお楽しみに。